地盤調査方法一覧
スウェーデン式
サウンディング
スウェーデン式サウンディング試験とは、戸建住宅の地盤調査の標準的な調査法として採用されています。
ラムサウンディング
独自の打ち止め管理方式により施工機械・施工者によるバラつきがなく、増大な支持力が得られる制度の高い基礎杭技術。
標準貫入試験
低コスト・施行管理・高品質。杭基礎施行のすべてのニーズを満たす、次世代鋼管杭テコットパイル。
スウェーデン式サウンディング
GPSにより精度の高い調査を実現します。
スウェーデン式サウンディング試験とは、戸建住宅の地盤調査の標準的な調査法として採用されています。この調査方法は、試験方法が簡単で経済的に調べる事が出来るため、広く一般利用されています。
スウェーデン式サウンディングの特徴
地盤の強度を判断
スクリューポイントを取り付けたロッドの頭部に1kN(100kg)まで荷重を加えて、ロッドがどれだけ地中に貫入するかを測ります。貫入が止まった後、ハンドルに回転を加えてさらに地中にねじ込み、25cmねじ込むのに必要な回転数を測定。その結果を基に地盤の強度を判断します。
正確なデータを測定
明建では全ての調査においてフルオート調査機を使用しているため、個人差によるバラツキの無い正確なデータを測定できます。G-WEBシステムを採用することにより、データ・写真がその場で確認できます。特に調査データはグラフとして表示され、とても見やすくなっています。これにより追加測点の取り忘れ、写真の撮り忘れなどのミスがほとんど発生しません。
調査結果の精度確保
スクリューポイント直径の管理は、調査結果の精度確保において極めて重要となります。明建では管理基準として直径31mm以上であることを明示し、写真により記録しております。
狭地でも問題なく測定
スウェーデン式サウンディング調査機は小回りが利きますので、狭地でも問題なく測定することができます。
- スウェーデン式サウンディング 長所
- 試験方法が簡単で容易にできる。
狭いところでも体が入っていくぐらいのスペースがあれば調査が可能である。
調査時間が短く比較的安値で調査が行うことができます。
ポイント数を多くとれるので地盤の変化をよくとらえられます。
- スウェーデン式サウンディング 短所
- 土の試料が取りにくいため、概略的な土質の判定しかできません。
地盤に大きなレキやガラがあると貫通できず調査ができない場合があります。
硬い地盤に到達すると貫入困難、又は貫入不能となり、層厚を確認できない場合があります。
JISによる規定
- スクリューポイント連結ロッドの先端にスクリューポイントを取り付け、ロッドに載荷装置を固定し、調査地点上に鉛直に立てて支える。
- 最初に 50N{5kgf} の荷重を載荷する。
※試験の目的に応じて、最初に500N{50kgf}の荷重を裁荷してもよい。 - 荷重でロッドが地中に貫入するかどうかを確かめる。貫入する場合は、貫入が止まったときの貫入量を測定し、その荷重の貫入量とする。また、このときの貫入状況を観察する。
- 次々と荷重を増加して(3)の操作を繰り返す。荷重の段階は、50N{15kgf} 、 250N{25kgf }、 500N{50kgf }、 750N{75kgf} 及び 1kN{100kgf} とする。
※試験の目的に応じて、荷重段階を500N{50kgf}、750N{75kgf}、及び1kN{100kgf}としてもよい。 - 載荷装置下端が地表面に達したら、荷重を除荷し、ロッドを継ぎ足し、載荷装置を引き上げて固定し(4)の操作を行う。
- 1kN{100kgf}でロッドの貫入が止まった場合は、その貫入量を測定した後、鉛直方向の力が加わらないようにロッドを右回りに回転させ、次の目盛線まで貫入させるのに要する半回転数を測定する。
なお、これ以後の測定は、25cm(目盛線)ごとに行う。 - 回転貫入の途中で、貫入速さが急速に増大した場合は、回転を停止して、1kN{100kgf} の荷重だけで貫入するかどうかを確かめる。貫入する場合は (3) に、貫入しない場合は (6) に従って以後の操作を行う。
- 回転貫入途中で、貫入速さが急激に減少した場合は、それまでの貫入量と半回転数を測定し、貫入を続ける。
- スクリューポイントが硬い層に達し、貫入量5cm当たりの半回転数が50回以上となる場合、ロッドの回転時の反発力が著しく大きくなる場合、又は大きな石などに当たりその上で空転する場合は測定を終了する。
- 測定終了後、載荷装置を外し、引抜き装置によってロッドを引き抜き、数を点検し、スクリューポイントの異常の有無を調べる。
地盤調査データの見方
スウェーデン式サウンディング試験のデータシートの解説です。
※虫眼鏡アイコンにマウスを合わせると説明が見られます。
N値と換算N値とは?
N値とは、標準貫入試験で重り(63.5±0.5kgを76±1cmの高さから自由落下させ、標準貫入試験用サンプラーが 地盤に30cm打ち込まれるのに要する打撃の回数の事です。
「標準貫入試験」はN値の計測と乱した試料(土)の採取を目的とし、ボーリングと併用して行われることがほとんどです。詳細はJIS A 1219「標準貫入試験方法」に規定されています。
「標準貫入試験」からN値の深度分布が計測され、それを基に地盤の硬さや締まりの程度を読み取ることが出来ます。
N値は地盤の硬軟を定量的に示す数値として最も利用されている数値の一つです。
換算N値とは、「標準貫入試験」以外の試験結果(スウェーデン式サウンディング試験など)
から換算式により求められたものであり、N値と同等、または参考値として扱われます。
地耐力について
地盤の評価の指標の一つとして許容地耐力があげられます。
許容地耐力とは許容応力度と許容沈下量の双方により決定するものであり「地耐力を満たしている」とは許容応力度(強度)と許容沈下量(変形)の両方を満たしているということです。
例えば、許容応力度が十分でも、沈下の可能性が懸念される場合は地耐力を満たしていないことになる為、 地盤改良が必要となる場合があります。
明建では応力(支持力)、沈下に加え液状化の可能性の有無や 調査地周辺の地形などを踏まえて総合的に地盤を評価します。
ラムサウンディング
より深く、より硬い地盤を正確に調査
ラムサウンディング試験は標準貫入試験と同様の動的サウンディング試験であり、スウェーデン式サウンディング試験では困難でした、N値30を超える地層でも、深度20mを超える測定でも余裕を持った測定が可能です。
ラムサウンディングの特徴
コーンを直接地盤に貫入
ボーリング(標準貫入試験)と比べて、比較的簡単である。コーンを直接地盤に貫入させるので、迅速で経済的に地盤の地耐力を求めることができます。
ロッドを回転させてトルク計測
この試験は、63.5kgのハンマーを落下高さ50cmから自由落下させ、貫入ロッドに取り付けた先端コーンを打ち込み、20cm貫入に要する打撃回数を求める試験です。この打撃回数は、ロッドを回転させてトルク計測を行い、周面摩擦の影響を補正します。
調査全体が自動的に行われます
装置は、自動連続貫入装置,自動引抜装置,ロッドおよびコーンで構成されています。自動連続装置は自動的に落下を繰り返すハンマーを搭載しており、調査全体が自動的に行われます。
- ラムサウンディング 長所
- N値が30を越える地盤でも調査が可能。
30m程度の深度まで調査が可能。
標準貫入試験によるN値とほぼ同等の数値を得ることができる。標準貫入試験と比べると安価である
- ラムサウンディング 短所
- 機械式のため、比較的大がかりな試験である
打撃を要する試験のため、作業音が発生する土質の判断ができない
標準貫入試験
日本工業規格にも制定されている調査法です
ボーリング調査とは、正確には地層構成の調査や土の採取及び標準貫入試験などを行うための孔を掘ることです。標準貫入試験とは、ボーリング調査で掘った穴を利用して、土の硬軟や締まり具合、土の種類や地層構成を調べるための試験です。
実際はボーリングと標準貫入試験は別物ですが、標準貫入試験はボーリングと併用で行われることが多く、 “ボーリング調査”といった場合に「ボーリング+標準貫入試験」と解釈されていることが多いです。
標準貫入試験の目的
- 標準貫入試験によるN値の測定
- 土質確認
N値とは?
N値とは、標準貫入試験で重り(63.5±0.5kg)を76±1cmの高さから、自由落下させ標準貫入試験用サンプラーが 地盤に30cm打ち込まれるのに要する打撃の回数の事です。
「標準貫入試験」はN値の計測と乱した試料(土)の採取を目的とし、ボーリングと併用して行われることがほとんどです。
「標準貫入試験」からN値の深度分布が計測され、それを基に地盤の硬さや締まりの程度を読み取ることが出来ます。N値は地盤の硬軟を定量的に示す数値として最も利用されている数値の一つです。
1. ボーリング(N値のみ)
- 支持力
- 一般値、N値から計算可能
- 支持力
- 土壌とN値から予想のみ
厳密な地耐力評価はできない
2. ボーリング(N値)+物理試験+三軸圧縮試験
- 支持力
- 試験値、N値から計算可能
- 沈下
- 土壌とN値から予想のみ
圧密沈下の検討はできない 支持力の検討は可能
3. ボーリング(N値)+物理試験+三軸圧縮試験、圧密試験
- 沈下
- 試験値、N値から計算可能
- 沈下
- 圧蜜試験結果から検討可能
厳密な地耐力評価が可能 地盤補強を最も経済的に検討可能
標準貫入試験の調査方法
機械ボーリング
ロータリーボーリング機械を用い、掘削孔径は、φ86から114mm程度が一般的です。 ロータリー式ボーリングは、ロッドの先端に取り付けられたドリリングビットの速い回転と給圧により、土や岩を切り削り、粉砕しながら穴を掘り進み、 堀屑は、掘削液(drilling fluid)または清水の循環によって、孔外に排出させるボーリング方法です。
標準貫入試験
試験深度まで掘削した後、試験用サンプラーをロッド先端に接続し、孔底に降ろします。 予備打ちによりサンプラーを15cm貫入させた後、落下高を75cmの高さから、ハンマー(63.5kg±0.5kg)の自由落下による本打ちを行います。 サンプラーが30cm貫入するのに要した打撃回数が、N値として記録されます。また、打撃回数が50回を越えても30cm貫入しない場合は50回で終了とし、その時の貫入量とともに終了します。 試験終了後はサンプラーを地上に引き上げ、採取した地質試料を観測記録し、各層の代表的試料を容器に納めて地質標本とします。
標準貫入試験用サンプラー(レイモンドサンプラー)による土質試料採取状況
標準貫入試験用サンプラー(レイモンドサンプラー)の概要
- 標準貫入試験 長所
-
- ・多くの国で基準化された試験方法で、結果の評価・対比が容易
- ・現状の土を採取でき、土の観察が容易(物理的な土質試験に使える)
- ・N値の利用分野が各種の規準で確立している
- ・過去データが多数蓄積されている
- ・支持層確認(N値≧50が5m連続)が可能
- 標準貫入試験 短所
-
- ・広い調査スペース(乗用車2台分以上)を確保する必要がある
- ・試験時間が長い(場合によっては数日)
- ・コストが比較的高い
- ・超軟弱な地盤では、データが荒くなりやすい
- ・打撃音やモーターの音がする