CPP工法
CPP工法の特長
CPP工法は地盤補強用先端翼付鋼管の一種に分類されますが、細径鋼管と先端翼が独立した構造になっている点でその他の先端翼付鋼管と異なります。
一般に先端翼付鋼管は鋼管径を細くするほどコスト低減効果を得られますが、施工中の回転力によって軸材が破損する可能性が高まるため、細径化が困難でした。
CPP工法は先端翼と軸材を独立させ施工時軸材に回転力を作用させないことをでこの課題の解消に成功し、コスト低下に成功しています。
また、杭のみで支えるのでは無く、原地盤と杭の双方で支持を行い、沈下を抑制するという概念で設計させるため、鋼管杭や柱状改良と比べても杭長や本数が抑えられるというメリットもあり、それも相成って低コストを実現しています。
亜鉛メッキのすぐれた耐食性
CPP工法は、地中でさびない亜鉛メッキを採用しています。亜鉛メッキにはすぐれた耐食性を示す2つの特長があります。
保護皮膜作用
亜鉛メッキ表面に緻密なさびの薄膜(空気や水を通しにくい安定な性質を持つ)が形成され、この緻密なさびの薄膜が強力な保護皮膜となって、その後の腐食の進行を防ぎます。犠牲的防食作用
亜鉛メッキ皮膜になんらかの理由でキズが生じた場合、周囲の亜鉛が陽イオンとなって電気化学的に保護する犠牲的防食作用により、鉄の腐食を抑制します。
- ※亜鉛の防食速度は鉄より遅く、鉄の10~25倍の耐腐食性を持っています。
CPP工法に使われているパーツ
先端翼を地中に埋めた後で軸材を結合するためのCPPロッドや先端翼ホルダーなど、一般的な鋼管杭の施工とは手順が違うため、様々な工夫を凝らしたパーツを開発しました。
建築技術性能証明を取得
先端翼を地中に埋めた後で軸材を結合するためのCPPロッドや先端翼ホルダーなど、一般的な鋼管杭の施工とは手順が違うため、様々な工夫を凝らしたパーツを開発しました。
CPP工法の考え方
杭だけで支えるのではなく、原地盤と杭の両方で支えます。支持力の増大と、沈下を抑制します。
※原地盤:手を加えない自然の地盤。
※原地盤:手を加えない自然の地盤。
CPP工法の設計基準
施工長 | 2.0m-6.0m |
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施工ピッチ | 900mm-2,300mm |
適用建物 | 3階建て以下の小規模建築物 |
土質 | 粘性土・砂質土 |
地盤条件 | 礎下2.0mの平均Wsw ※Wsw:スウェーデン式サウンディング試験の荷重 |
CPP工法の施工概要
- 先端翼をロッドの先端に取り付け、先行して正転で回し、予定深度の支持層に底着させる。
- ロッドの中の空間に軸材を挿入し、先端翼と連結させる。
- 逆回転で軸材の周辺にできた空間を土砂で締固めながら引き上げる。
- 軸材に天端キャップをする。
※従来の鋼管のように先端翼と軸材を固定して軸材を回転させて打開する方法は施工機械の回転力に軸材が負けてしまうために実際の建物荷重を支えるのに必要な性能以上の軸材を使用していました。